『毎日新聞』1/8(木)付によると、国が過去に実施した最大10%の生活保護費の減額を違法として取り消した最高裁判決を巡る対応で政府が再度の減額改定をすることに対し、訴訟の原告団は8日、自治体に生活保護法に基づく不服審査請求を申し立てる方針を固めたらしい。

国は2013〜15年、生活保護費のうち食費や光熱費などに充てる「生活扶助」の基準額を減額したが、最高裁は違法と判断し、減額を取り消した。

最高裁判決を待つまでもなく、現行の生活保護費の水準が本当に「最低限の文化的な生活」を保証しているかと言えば疑問が残る。

大阪市では4万円限度の住宅扶助を除けばだいたい8万円弱が生活費にあてる生活扶助だが、ここから高騰する光熱費、食費を賄うのは大変苦しいだろう。相談でも生活保護を受けたいという相談と共に、生活保護は受けているが、生活費に消えて、家賃が払えず強制退去になったという相談が大変増えている。

そういう意味では、最高裁が減額を取り消しているのに、行政側が更に減額するというのは司法判断を無視したもので許せるものでないと思う。

一方「相対的」にはどうだろう。つまり年金生活者等との比較だ。

大阪市の調査によれば、老齢基礎年金(40年加入者) の受給額は66,008円だが、65歳単身世帯の保護費は121,530円(家賃分含む)で、しかも医療扶助、介護扶助が別途支給される。母子世帯平均勤労収入は135,000円 (15年度)だが、母子2人世帯の生活保護費は212,670円となる。

当然、生活保護費を下回れば、働いていても、年金をもらっていても生活保護は受けることができる。

しかし、大阪市の生活保護予算は毎年17%前後を占めており、受給可能な世帯が全部受ければ、生活保護以外の施策は何も出来ないという矛盾を抱えている。

結論的に言えば、生活保護費は「絶対的」には低いが、「相対的」には高いといいうのが実際ではないか。

兎に角も、現行の生活保護制度は破綻していると言わなければならない。

今後は、金銭給付から食料、住宅などの現物給付に支援の方法も変えざるを得ない日がくるかも知れない。