家も仕事も失った困窮者には交通費を立て替え、大阪市にあるアパートに入居させ生活保護の申請も行っているが、中にはお金だけ取って音信不通になる人間がいる。

今日は3人が大阪に来る予定だったが、その内二人が「詐欺師」だった。

一人は、「今仙台駅にいます。住む所失いました。どうかたすけてください」とのSOSだった。大阪のマンションを紹介すると「絶対に行きます」とのことだったので、バス代+食事代として6,000円を振り込んであげ、バスの予約もしたらしい。

ところが深夜になって「すいません昨日置き引きに会い、お金取られて行けませんでした。困っています。警察には届けましたが、まだ出てきてなくてどうしたらよいかわかりません」とのメールが入った。

置き引きに遭ったというのもにわかには信用できなかったので、「警察に被害届を出したら、信用してもういちど交通費振り込んであげる」と言うと、本当に交番に届けを出しに言った。「言われたことは全てしました」と殊勝なことを言うので、信用してもういちど6,000円入金したが、そんまま逃げてしまった。

もう一人は東京で生活保護を受けていたが、更生施設に入所させらたのが嫌で逃げ出し、生活保護も打ち切られたという相談だった。

交通費を5,000円振り込んであげたが、「身体が臭くて乗車拒否され、大阪に行けない」ということだった。「今日はネットカフェに泊まって身体を洗い、服を洗濯する」というので、もう一度交通費として5,000円を振り込んだ。しかしバス会社に問い合わせると、「乗車拒否」は全くの嘘。お金を引き出したが、バス料金も支払っていなかった。合計10,000円を詐取して彼も逃げてしまったのだ。

人を欺して、僅か1万円程度手に入れてもすぐに消えて無くなるのだ。それより約束通り大阪に出て来れば、家も生活も保障されるのだからずっと得だろうと思うのだが、そこまで考えが及ばないのかも知れない。思いがけず「大金」を手にして、何か別のことに使ってしまったのだろうか?

しかし動機がどうであれ詐欺は詐欺!犯罪に違いは無い!まずは警察に被害届を出し、告訴状も提出するつもりだ。こういう善意につけ込む犯罪は根絶させないといけない。徹底して追及して行く必要があるだろう。